スペイン旅行4(マドリッド)

この文章は,2003年3月から4月にかけてスペインを旅行したときの記録です。もし料金の数字の前に空白などがある場合は,ユーロの記号が表示されていません。


4月3日(木)

ここで今まで旅行してきたメンバの一人は,ポルトガルに向かうということで私たちより少し早くバスに乗って出て行きました。残りの4人はバスターミナルへ行き,マドリッド行きのバスに乗りました。会社はDAIBUS社で料金は一人€ 17.94です。

マドリッド(第8,9泊目)

スペインの中で日本人としては一番危険な都市であるマドリッドの南バスターミナルに着きました。バスターミナルでまず泊まる予定のオスタルArbor del Japónに電話で予約して,比較的安全な経路として地下鉄でTirso de Molina駅まで行くことにしました。料金はMetroBusという10回の回数券で€ 5.20です。4人それぞれ買ってしまったので,マドリッドを出るときにもかなり余ってしまいました。

南バスターミナルの最寄り駅は地下鉄6号線Méndez Alvaro駅で,となりのPacífoco駅で1号線に乗り換え,Tirso de Molina駅でおりました。場所はプエルタ・デル・ソルより少し南にあり,Tirso de Molina駅から最短で50mくらいとオスタルの人は言っていました。

このオスタルは地球の歩き方に書いてあるとおり,日本人が経営しており,料金は一人1日€ 18です(ここのみ2泊しました)。バス・トイレは共同ですが,2つあり片方をバス専用,もう一方をトイレ専用として使っています。そのためお湯は十分出ました。洗濯機などがあり,料金を払うと利用できます。扉を入ったところでオーナーにマドリッドの歩き方について注意を受けました。地球の歩き方にも記載されていますが,いくつかを書いておきます。

原則は手ぶら(パスポートはコピーを携帯)で,もし持ち物があればスーパーの袋に入れて歩きなさいというものです。また歩いてよい範囲は北がグラン・ビア通りまで,南が地下鉄La Latina駅,Tirso de Molina駅,Antón Martín駅を結んだ通りまで,東西はレティーロ公園,王宮付近までで,広場にある地下道は歩かないようにいわれました。あとブランド品を買ったあとはすぐに歩いてではなく,タクシーに乗ってここに帰るよう言われました(歩いて帰るのは日本人位だと)。バスターミナルからの移動に地下鉄を勧めたのは,地下鉄にもスリ・ひったくりはいるが,人が多いので強盗には出会いにくいということでした。反対に路上では強盗に出会う可能性が高いということです(特に人気のないところ)。

オスタルに着いたのはシエスタの終わり近くの午後5時ぐらいで,オーナーの人から歩き方の説明を受けていたので,時間はすでに夕方です。ただしサマータイムのため,外はまだまだ昼間です。この日は名所を回る予定がなかったので,カメラは持ち歩きませんでした。

4人の中にAMEXで両替をしたい人がいましたので,まず国会議事堂となりの営業所へ行きました。マヨール広場に寄ってからソルへ向かい,そこからサン・ヘロニモ通りを歩いて行きました。AMEXでのレートはセビーリャの営業所とあまり変わりませんでした。

このあとグラン・ビアで買い物をしたい人がいたので,そこに向かいました。私を含めた二人は,買い物をする気はなかったので近くのマクドナルドでセットを食べて,すぐにオスタルに戻りました。セットの値段はおよそ€ 5で,日本よりも高いです。味の差はあまりないです。


4月4日(金)

プラド美術館のムリーリョ門側にて撮影。

まずはプラド美術館へ行きました。あまり地図を見ないで歩いていたので,かなり大回りをしました。まずソルへ向かい,アルカラ通りを通り,シベーレス広場を経て,ようやく美術館に着きました。料金は一人€ 3です。世界一の絵画館であり,全部一通り見るだけでもかなり時間がかかります。

昼食をソルのPANS&CAMPANYで取り,次はソフィア王妃芸術センターへ行きました。料金は€ 3.01です。ここは20世紀の現代美術を集めています。地球の歩き方には記載されていませんが,1階にも展示されているものがあります。メインは2階と,4階にあります。2階にはピカソのゲルニカ(縦4m x 横10mくらい)と,制作過程のものが展示されています。特にゲルニカには人がたくさん集まっていました。

ソフィア王妃芸術センターを出て,近くにあるレティーロ公園に行きました。最近は強盗に襲われたという報告が多いので,脇道には入らずに大きいとおりの身を注意しながら歩きました。強盗に気をつければ非常にいい場所だと思います。アルフォンソ12世の銅像のある池の前を通り,アルカラ門側(独立広場)に抜けました。セラーノ通りへの横断歩道がないので,やむなく地下道を通りました。

レティーロ公園の南の広場。警官によるパトロールが行われていた。 アルフォンソ12世像と池。ここでもパトロール中の警官を見かけた。

セラーノ通りを北に歩き,考古学博物館,El Corte Ingrésの前を通り,Centro Comercial ABCというショッピングセンターに行きました。ハーゲンダッツでアイスを食べて休憩して,地下鉄5号線Rubén Darío駅からGran Vía駅まで乗り,そこからオスタルまで歩いて戻りました。地下鉄5号線Rubén Darío駅は人気は少なかったですが,蛍光灯の数も多くて明るくきれいな駅でした。

地図を持たないでオスタルを出て地球の歩き方に載っているHyloguiという店を探しましたが,不確かな記憶しかないためSevilla駅の付近を歩き回って結局その近くのバルで飲んで,またオスタルに戻りました。


4月5日(土)

マドリッドでの最終日は各人別々に行動しようということになりました。オスタルのオーナーから午後1時半までは荷物を置いてもよいといわれたので,そのころにオスタルに戻ってくることにしました。プラド美術館,Centro Comercial ABCショッピングセンターに一人ずつ行き,残った私たち2人は王宮へ向かいました。

ソルまで行き,そこからマヨール通りを西に歩きました。王宮の南側にあるアルムデーナ大聖堂を見学し,王宮に入りました。料金は€ 6だったと思います。とにかく内部は豪華です。見学者の通路には本来の絨毯が汚れないように別の絨毯が敷いてあります。王宮の一部では臨時展覧会も開かれていて,テーマはスペインと東アジアの貿易,交流でした。もちろん日本のものも展示されていました。

王宮側から見たアルムデーナ大聖堂。工事中の様子。 後方に見えるのが王宮。

王宮を出て,バイレン通りを北へ歩き,スペイン広場に行きました。銅像の建っている普通の公園ですが,スリ・ひったくり・強盗がいることを注意していました。帰りは地下鉄3号線Plaza de España駅からSol駅まで乗りました。地下鉄3号線Plaza de España駅は薄暗くて少し怖かったです。ソルで昼食を食べてオスタルに戻ると約束の午後1時半を少し過ぎていました。

スペイン広場。左の銅像がドン・キホーテ像。

オーナーからシエスタの前に空港に着くようにいわれていましたが,少し遅れて出発しました。移動はもちろん地下鉄です。地下鉄1号線Tirso de Molina駅で乗り,Cuatro Caminos駅で6号線に乗り換え,次のNuevos Ministerios駅で8号線に乗り換え,Aeropuerto駅で降りました。Nuevos Ministerios駅の乗り換えはかなり距離があり,時間がかかりました。地下鉄8号線はマドリッドに地下鉄の中でかなり新しいようで,駅もまだきれいです。8号線の車両は空港利用者のために荷物置き場があり,車両連結部もかなり広いです。関空にあるシャトルに近い構造です。また8号線は警備が厳しく,途中の駅で警官らしい人が乗ってきて,Aeropuerto駅の手前で降りていきました。

バラハス空港はとにかく広いですが,基本的には歩いて移動です。国際線の発着するターミナル1は地下鉄の駅から最も遠いところにあります。搭乗券の発券手続きの際に,私たちが当初乗る便が遅れているので,約2時間ほど早い別の便に乗ることになりました。このため急いで空港内の免税店で買い物をしました。このため経由地のロンドンで余分に2時間待つことになりました(合計3時間待った)。

スリ・ひったくり・強盗に遭うことを覚悟して入ったマドリッドでしたが,怪しげな雰囲気の人は多数見かけましたが,結局全く遭わないでスペインを出ることができました。オスタルのオーナーによると,3人の旅行者では被害にあったこともあるそうですが,4人以上で被害にあったことは聞いたことがないというようなことをいっておりました。

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